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お知らせなど
2018.11.08
今ごろ何件も特に高校生の方から舞妓募集について、
お問い合わせを頂きます…もうほとんど終わってると思いますが…
高3は年内で終了、次はありません。
出来れば11月中、12月半ばまでの応募が限度でしょう。

2018..08.26
ここから紹介した、君咲ちゃんが7月に見世だししました。
8月にも仕込みさんが一人入りました。

2019年の中卒高卒採用はほぼ終了したと思います。
年内くらいは可能性がないとは言い切れませんが、遅い応募はたいてい上手く行きません。
最近は前年の12月から仕込みに入る人さえいます。
高校中退の場合は特に時期はありませんが、高3の夏休みがリミットです。

紹介出来るほどの志願者は今年はいませんでした。今のところここからの来年採用の予定はありません。

以後は、すでに2019年度の中三(〜高三)の方が対象です。つまり2020年の採用になります。


  【花街】 【仕込みさん】 【舞妓さん】 【お茶屋・置屋】 【襟かえ】 【将来の道】 【どうすれば?】
【資格・適性】 【応募法】 【お家の方へ】 【芸妓募集】 ≪DocW問い合わせ≫

【はじめに】
ほかにも舞妓募集とかいうページもあるようですが、採用がまったくないのか実績を公表しているところは全くありません。採用の多くは置屋直接の応募か知り合いの客などのコネで、ここ以外でネット募集で舞妓になったという話は聞いたことがありません。

ここからの紹介と自己応募(現在扱わず)で宮川町の8軒の置屋さんで計20名以上の仕込みさんを採用して頂き、そのうち9名が舞妓さんになりました。大体、年に2人仕込みさんに、年に一人舞妓さんのペースです。(応募から見世だしまで1年半から2年以上かかります。)

ここから見世だししたのは、とし愛(満期引退)、千賀美(中途引退)、ふく里(中途引退)、とし夏菜(現芸妓)、とし真菜(現芸妓)、美恵菜(満期引退)、とし智(中途引退)、千賀染(現舞妓)、君咲(現舞妓)ちゃんです。(2018年7月現在)
他にも他花街に行ってもらった舞妓さんもいます。
祇園甲部にも4名ほど紹介はしていますが、見世だしには至っていません。

長い文章ですね。読めない?(笑)
この程度耐えられなくて舞妓なんて無理なんで、さっさとあきらめて下さい。
花街というのは古い大人の世界です。
耐えて耐えて耐え抜くのが舞妓です
1時間でも2時間でも正座で、お姉さん・お母さん達のうっとうしいお説教を聞いて、手をついて頭を下げ、礼を言うのが舞妓です。
チヤホヤされることなんてありません。
チヤホヤしてくれるのは何の関係もない、何のメリットももたらさない観光客だけ、すぐにハエのようにうっとうしいだけの存在になります。

舞妓募集に関するお話です。舞妓さんになりたい方をお茶屋さんに紹介しいています。
舞妓さんになりたいと思われる方はご覧下さい。
まず初めに、舞妓を目指すに当たって知っておくべきことをお話しします。
目的は、真剣に舞妓さんになりたい方の助けになること、また中途半端な気持ちで舞妓さんになりたいとお考えの方にあきらめて頂くことでもあります。途中で挫折することはご本人にとっても大きな時間の無駄ですし、面倒をみて頂くお茶屋・置屋さんにも大きな迷惑がかかるのです。
舞妓さんの生活は厳しいものです。舞妓さんになりたいと思われている方の多くはここを読まれれば舞妓さんになりたいとは思われなくなるでしょう。
舞妓を募集されているところで、これほど厳しい話をされているところはないようですが、これが実情です。年に数百件の応募があって、舞妓になれるのは多くても20人ほどです。
多くは面接であきらめ、仕込みさんのつらさに3日でお家に帰り、舞妓になってさえすぐやめていく人もいます。その厳しさを知った上で、どんなことにも耐えてなお舞妓になろうとお考えの方のお役に立てればと思います。
かなりの忍耐力と根性がないと耐えられません。
よほどの決意がなければやめてください、迷いがあれば必ず後悔します。

これを書き始めた今、京都には平成19年の夏が来ようとしています。
7月に入れば、京都は祇園祭一色。辻々からコンチキチンの鉦の練習の音、「常は出ません今晩かぎり…」鉾町の女の子のお守りやちまきを売る呼び込みの声。
私は京都の住人ではないのですが、 祇園祭の私の最大の楽しみは、夜店の間を人を縫って舞妓を連れて歩くこと。
「せんせぇ、うち、金魚すくいしとおす。」
「次は、綿あめ、綿あめ行くぅ〜。」
舞妓はおもてなしのプロですが、中身はまだまだ「子供」なのです。


祇園祭はすごい人混みですが、舞妓さんが先頭を歩けば人の壁が割れてけっこう歩けるのです。
「いやぁ、舞妓ちゃんやわ。」
「かわいいなぁ〜。」
と言った声がそこら中から聞こえてきます。
羨望のまなざし、あこがれの目、私はなんとも言えぬ誇らしい気分になります。
舞妓さんにとっても誇らしい瞬間の一つかも知れません。

舞妓は京都の花です。
美しい花です。可愛らしい花です。
町を歩けば、そこここから「かわいい〜。」「綺麗だね〜。」と声がかかります。みんなが舞妓さん舞妓さんとちやほやもしてくれます。誰もが一緒に写真を撮りたがります。をどりの会の舞妓さん達のなんと華やかなこと、綺麗なこと、愛らしいこと…

「お母さんおおきに、お姉さんおおきに。」
「○○どす。よろしゅうおたのもうします。」
「せんせぇ、またご飯食べ連れとっておくれやすぅ。約束どすよ。」
「うち、そんなんわからしまへん。」
舞妓言葉の可愛らしいこと…

「せんせ、そこに鴨川あるしな。ちょっと泳がはる?(ーー;)」
「もぅ〜、せんせはほんまにイケズ(意地悪)やし。」
こう言うのはちょっと仲良くならないと聞けませんが、これもかわいいのです。

しかし、その華やかな花となるためには、厳しいしきたり・修行に耐えねばなりません。
ただ綺麗な着物を着たい、舞いたい程度では耐えられる生活ではありません。
あなたがもし裕福なご家庭の一人っ子で、何不自由なく暮らしているような方なら、舞妓になるなどと言う夢は捨てた方が良いでしょう。耐えられません。無理です。お金を出せば舞妓の格好をさせてくれる店がたくさんあります。
あなたがもし、どうしても舞妓になりたいという強い熱意をお持ちであれば、賭けてみれば良いでしょう。
明るい将来の展望もなく、違う世界に飛び込みたい・人生を変えてみたいとお思いなら賭ける価値はあると思います。
あなたは私と違って、まだまだ失敗をしてもやり直す時間はお持ちです。舞妓になれる年齢もごく限られています。
あまり煽動するつもりはありませんが、
「やってする後悔より、やらなかった後悔の方が大きい」「山も谷もない人生が面白い?」とは自分自身を振り返っても思います。

ただし…
舞妓の年齢、およそ15才〜20才というのは、人生の大きな岐路です。
舞妓の道を選べば、選択の幅を大幅に狭くすることになります。学歴だけならそのままでは中卒になります。強い意志があれば舞妓を卒業してから高認をとって大学に行くなり、定時制の高校に行くなり、一芸入試を目指すなり取り返すことも不可能ではないと思いますが…
よく考え、お家の方とも相談してください。 保護者の同意なしには置屋さんは受け入れてはくれません。
舞妓は、置屋・お茶屋さんに住み込みで、公休日は月に二日だけ(しかも仕事が入ればそれもなくなります)、地方の方なら里帰りできるのは盆正月だけです。休みと言っても一人で勝手気ままに出かけることは出来ないと言っていいと思います。しかも基本的に舞妓は芸妓になるための修行の身ですから、収入はご祝儀だけです(人により差が大きいですが、max高卒OLさん程度の収入ではないかと思います)。
昼はお稽古、夜はお仕事、空いた時間はあっても髪を結った格好では出歩ける場所は非常に限られます。花街の外の同年代のお友達と遊ぶことはまず出来ません。電話やメールですらままならないでしょう。このように束縛された生活を私はほかに思い浮かびません。
もちろん、お母さん(女将)・お姉さん方の言うことは絶対です。ただ黙って従うだけです。中には厳しいお母さん・お姉さんもおられるでしょう。理不尽に叱られることもあるかも知れませんが、ただ耐えるしかありません。帰りたいと泣くこともあるでしょう。
京都出身の舞妓さんは少なく、全国各地から一人で来ているのです。ちょっと家に帰るなんて出来ない人がほとんどです。
みんなたった一人で、伝統やしきたりと格闘し、芸を習得し、修行しているのです。
その生活を通常5・6年です。耐えられますか?。
それでもなお、と言われるなら、お手伝いしましょう。


私 DocWは、大阪の医師です。舞妓さんの情報などを書かれているページの多くの方とは違う立場の人間です。
つまり私は、舞妓さんを呼ぶ側、お茶屋さんの客の一人です。お茶屋のお母さん(女将)・お姉さん方とも話します、舞妓さんとも話します。仕込みさんと話すこともあります(仕込みさんは見習いですから通常お客さんの相手はしません)。花街のことを多くはありませんがある程度は知っています。かといって花街の中の人間ではありませんから、花街の方では言えないことも言えます。
私の書くことは、花街の内外の誰かに聞いたり(聞けないことも多いのですが)、あるいは断片的な情報の積み重ねから推測したりしたことであって、茶屋・置屋さんがその内容を保証するものではありませんし、各花街、置屋・お茶屋さんによって違いもありますし、多少の間違いがあるかも知れません。内容の保証は出来ませんが、だいたいこんな感じと言うことで大きな異論はないと思います。最終的にはご自分で直接確認してください。舞妓に応募するに当たって覚悟しておいて欲しいことを中心にお知らせしておきたいと思います。

これは商売でもありませんし、素敵な舞妓さんが生まれるお手伝いをしたいので、やっているだけのことです。私から何も要求することはありません。
ではまず基礎知識から…
  

【花街(かがい)】


京都では花街と書いて、「かがい」と読みます。「はなまち」なんかではありません。
京都には上七軒、先斗町、祇園東、祇園甲部、宮川町という五つの花街があります。それぞれに置屋、お茶屋があって、舞妓さん・芸妓さんがいます。
上七軒、先斗町、祇園東にはそれぞれ現在10名に満たない舞妓さんしかいません。祇園と宮川町には30名前後の舞妓さんがいます(かなり変動あり)。花街によって雰囲気は違いますし、それぞれのお茶屋・置屋さんによっても違います。
どこどこの花街希望といわれる方もありますが、舞妓さんはきれいだから舞妓になりたいといわれるのと同じように、漠然としたイメージからだけなのではないでしょうか?何か特別の事情をお持ちでない限り、理由は書けませんが宮川町以外はお勧めしません。
  

【仕込み】


舞妓になるためには、宮川町では 10ヶ月の「仕込み」という修行の期間があります(花街により違いあり)。引き受けてくれる屋形(置屋さんやお茶屋さん)に住み込んで(舞妓さんも同じです)、修行します。この期間は、踊りのお稽古(試験に合格しなければ舞妓にはなれません。)、屋形の雑用から、お姉さんのお手伝い、言葉遣いの習得、行儀作法の習得、などの修行をしますが、大変だと思います。お母さん(女将)・お姉さん方の言葉は絶対です。口答えなどあり得ません。
中学生の場合、夏休みなどに、まず短期の研修をさせてもらうことが多いようです。多くの人がこの段階であきらめるようです。素質がないとお家に返されることもあります。
他の仕込みさんと同じ部屋で暮らすことになります。みんながみんな仲良くできるとは限らないでしょう。
仕込みさんは、月二回のお休みでもお母さん・お姉さんに連れてもらわないと外出も出来ません。仕込みさんには自由な時間というものがほとんどありません。
多くの人がここで挫折します。やめる人は早ければ3日(ほんとに)から一ヶ月までにやめることが多いようです。束縛された厳しい生活なのです。
宮川町では近年仕込みの期間が6ヶ月から10ヶ月に延びました。
仕込みさんの期間が終わると、「お見世出し」と言って、舞妓としてデビューします。
1年目は、可愛いびらびらかんざしをして、紅(口紅)は下だけ、お化粧はまだ下手ですが、ほんとに可愛いです。
基本的に、仕込みさんも舞妓さんも屋形の「子供」です。子供が家業のお手伝いをしながら修行をするわけです。ですから屋形の女将は「お母さん」なのです。修行をさせて頂いているのですからお給料等が出るわけではありません。
衣食住、学費(仕込みさんも舞妓さんも、東山女子学園や八坂女紅場学園などで芸を学びます)は、屋形が面倒をみてくれます。
  

【舞妓さん】


他地域で舞妓と言う名称を使いたがる向きもあるようですが、通常18才以上、時給あり、即お座敷、アルバイト勤務可だそうです。舞妓とはまったく違います。
舞妓さんは、舞えなければ舞妓にはなれません。舞妓にして頂いたお礼をするために卒業するまで舞妓として家業を手伝い、同時に修行をさせて頂くのです。舞妓はあくまで、芸妓になるための修行の段階です。お給料等はありません。 着物装身具、学費などは屋形が面倒をみてくれます。宮川町ではお客さんからのご祝儀は舞妓さんがもらえますが、もらえる時期や取り分は屋形によって異なると思います。その中からお家に仕送りをしている人もあるそうです。「稼ぐ」ためには年季を終えて襟かえをして芸妓にならねばなりません。
一般的に、年季と呼ばれるお務めの義務期間があって、その期間を満了できない場合、違約金を支払わねばなりません。衣装・装身具、学費等、舞妓を育てるために屋形は相当の費用を負担しているのです。年季は通常5〜6年程度の期間です。見世だしの年齢、舞妓のままか芸妓に襟かえするかなどで期間は変動します。

さて、舞妓さんというのは、どんなお仕事でしょう。
綺麗な着物を着て、ただ笑顔を振りまいていればいいのでしょうか?
舞妓の主な仕事は、宴席でお客さんのお酌やお給仕をし、お話の相手をし(これが一番重要かも知れません)、時にはただ黙って侍ったり、時には舞を見せ、時にはお座敷遊びのゲームの相手をすることなどが中心です。おもてなしの心、いろいろなお話に対応できる機微、そして舞妓としての誇りがないと務まりません。
なんと言ってもお酒を飲むお客さんの相手をするわけですから、その点では水商売です。ただ、そこらのバーやキャバクラのように誰でもが客になれるわけではなく、普通なら口をきくことも出来ないような人さえいるかも知れません。
基本的に舞妓さんは宴席では飲食はしません。「ご飯食べ」と言って、仲の良いお客さんに食事に連れて行ってもらう時は別です。これは、お客さんからの「ご褒美」でもあるのですが、個人的なお付き合いではなくお茶屋さんを通してお客さんがお願いするお仕事の一部です。お母さん(女将)が認めてくれたお客さんにしか許されません。
基本的にお客さんとの個人的なお付き合いはありませんし、出来ません。
ほかにもイベントごとに呼ばれたり、チラシを配ったり、海外のイベントに呼ばれることもありますから、国内外への出張もあります。屋形によっては年に何回も海外へ出張する舞妓さんもいます。近年こういったキャンギャル的な仕事も増えています。
昼間は、踊り、三味線等の鳴り物、唄、お茶その他のお稽古もこなさなければなりません。基本的には、舞妓は芸妓になるための修行の期間です。
休みは月2回の公休日だけ、それもお仕事でなくなることもあります(代休などありません)。忙しい屋形・売れっ子の舞妓さんには何ヶ月も丸々休める休みはないそうです。昼間に時間が空いても、髪を解けませんから行ける場所も限られます。舞妓は芸妓さんと違って自分の髪で頭を結いますから解けるのはほぼ週一度程度です。公休日でも繁華街を一人でフラフラとぶらつくことは許されないと思います。
夜になればお引きずり(舞妓姿)で待機しますから、たとえ仕事がなくても出歩くことは出来ません。住み込みなのは仕込みさんと同じです。お部屋もたいていは何人もの大部屋です。
つまり相当に束縛された生活を20才までの5・6年ほど過ごすことになります。
修行の身ですから、お母さん(女将)やお姉さんの言いつけを守らねばなりませんし、屋形によってはお母さん(女将)やお姉さんがすごく厳しい場合もあります。たとえば、タンスの中の下着のたたみ方まできっちり出来ないとお休みに出かけることも出来ないかも知れませんし、言葉遣いは言うに及ばず、箸の上げ下ろし(比喩などでなく、文字通り)から、挨拶のし方、その他生活の一切を舞妓としてたたき込まれます。徹底的に躾られます。親が口うるさいなどといったレベルとはまるで桁が違います。出来ない・従えないなら去るしかないのです。
もちろんその間に、踊り、鳴り物、その他のお稽古をこなして習得しなければなりませんし、お師匠さん方との関係も、昔ながらの厳しいものです。
ただ綺麗な着物を着たい程度の軽い気持ちで耐えられるような生活ではありません。舞妓になるための第一の資質は、根性・忍耐です。5・6年の間運動部の合宿生活をずっと続けるようなものです。5・6年の間、生活の全てを管理され・躾られ・叱られ続けると思ってください。それくらいの覚悟がないと人生の大事な時期を無駄にすることになります。

この厳しい修行に耐えた人だけが、舞妓として華やかな舞台に立てるのです。
舞妓さんになっても途中でやめてしまう人もいます。
年季を務められないと屋形に違約金を払わねばなりませんが、それ以上に屋形には大きな迷惑がかかります。つまり舞妓にかけた手間・暇のすべてが無駄になるのです。もちろん舞妓を途中でやめたという中途半端な経歴しか残らない本人が一番損をします。近年は舞妓だけで卒業する人が多いようです。もしひとたび舞妓になったら、お願いですから、絶対に舞妓だけは卒業してください。みんなに祝福されながら卒業してください。
こんなことを言うのは、以前私の一番のお気に入りだった舞妓さんがもう少しというところでやめってしまったからです。何かしてあげられなかったのか?今でも不憫でなりません。ですから、もしここから舞妓になる人が出たら、必ず舞妓だけは卒業して欲しいと思っているのです。そのためには出来るだけ良い環境のところへ紹介したい、と思っています。

厳しいことばかり書きますが、舞妓を目指す方に、厳しい面を十分に承知しておいて頂きたいからです。どこに応募しようとこれより楽と言うことはありません。最初から厳しい話をして募集しているところはないようですが、入ったら間違いなくこれくらい、ひょっとするとこれ以上に厳しい現実が待っているのです。

舞妓さんというのは本当に華やかな存在です。
宴席に舞妓さんが一人入って来るだけで、急に座が華やかになってみんなの顔が一瞬にしてほころびます。
街を連れて歩けば、周り中から羨望のまなざしで見られます。
舞妓というのは特別の存在です。あこがれの的なのです。

舞妓さんはみんな舞妓であることに大きな誇りを持っています。
「うちは舞妓どす。」
と胸を張って言える女の子は京都に、つまり日本のどこにも100人もいないのです。

私は舞妓さんたちに時に聞きます。「舞妓やってて楽しい?」
「楽しおす。」という京言葉での返事、お仕事上の返事を聞いたことがないような気がします。
うれしそうに「楽しい。」とか「楽しいです。」と答えてくれます。
ちょっと本心を見せてくれる気がします。答える舞妓さんの目は必ずキラキラと輝いているのです。
  

【お茶屋・置屋】


お茶屋は舞妓さんの主たる仕事場です。置屋は舞妓さんの住んでいる(所属している)ところです。
お茶屋さんのお客さんに呼ばれて舞妓さんはお座敷等に出ます。置屋を兼ねたお茶屋さんもありますので、お茶屋に所属(住む)する舞妓さんもいます。お客さんは置屋さんに来ることもありませんし、直接頼むこともありません。常にお客さん→お茶屋さん→置屋さんでリクエストが来ます。
さて、舞妓さんを呼ぶお客さんはどんな人達でしょう。
観光客がホテルや料亭に頼んで、宴会に舞妓さんを呼んでもらう場合があります。お座敷遊び体験のような企画に呼ばれることもあります。お茶屋さんのお客さんと違って、若い人の宴会は無茶をするのでイヤだという舞妓さんもいます。
ではお茶屋さんのお客さんとはどんな人達でしょう。ほとんどは60台以上のおじさんです。お茶屋さんは一見さん(紹介のない客)は受け入れません。ここで言う紹介とは、単に紹介するではなく、紹介する人を保証することを意味します。つまり誰かを紹介したらその人がもしお金を払わなかったら、請求は紹介者に行きます。紹介された客のすることは紹介者が責任をとります。つまりおなじみのお客さんは、安心出来る人しか紹介できないのです。
お茶屋さんでの信用というのは、お金だけではありません。あそこは3代前からのご贔屓(ひいき)やから…あそこのお父ちゃんはほとんどお茶屋さんに住んではったしな…みたいな。ここは京都なのです。
キャバレーやクラブと言ったお店と違って、指名を得るために客に媚びたり付き合ったりと言うことはありません。指名をもらっても舞妓さんの収入になるわけではないのです。
一部に評判の良くない置屋もあります、ネットで調べてもある程度出てきます。そういうところは避けた方がよいと思います。
ただ、外からはなかなかお茶屋・置屋の実態はわかりません。質の悪い置屋に入らないように気を付けてください。私も花街の外の人間ですし、聞いても教えてもらえないこともありますが、何も知らないよりは少しはましだと思います。
もちろんお茶屋で遊ぶにはある程度お金がかかりますし、ある程度の地位や、収入のある人に限られます。20代30代の客はほとんどいません。芸能人や政財界の方も見えるでしょう。とは言え、いろいろな人がいるでしょうから感じの良い人ばかりではありません。それはどんな世界でも同じです。
年齢的には60代以上が中心です。仕事上若い男性と知り合うと言うことはほとんどありません。

  

【襟(えり)かえ】


20才くらいになると、襟かえといって、舞妓から芸妓になります。芸妓になるとカツラを使い、襟の色が白になるのです。基本的に襟や簪などは、舞妓さんが大きくなると地味になっていきます。
舞妓さんの大きい小さいは、体格ではなく年齢(見世出し後の年数)を指します。
独立して芸妓さん(自前さん)になれば、自由はありますが、自分で生計を立てなければなりません。芸子として残れる人は多くはありません。
一般的には、宮川町では年季(義務期間)が舞妓の5年半、祇園甲部では舞妓4年+芸妓2年が年季です。
  

【将来の道】


宮川町では舞妓だけで卒業し、お家に帰る方も多いようです。祇園甲部は芸妓もしなければなりません。
卒業して、すぐに結婚する人もいます。意外に恋愛も多いそうです。結婚すれば花街を去ることになります。

高認をとって大学に行った人、推薦で大学に入った人もあるそうです。
花街に残るなら、襟かえをして芸妓になります。芸妓には定年はありません。見世だしが遅くて年季が残っている場合は芸妓をしなければならない場合があります。

実際には、修行の間に当初の考えとは変わっていくことも多いようです。
  

【どうすれば?】


各花街の組合の募集もありますが、良く舞妓の辞める屋形にあたるのでやめた方が良いです。
お知り合いがおられればお願いしてみられると良いですが、紹介先はその人の使っているお茶屋に限られます。

祇園甲部に応募される場合は、必ずしっかりした方からちゃんとした置屋さんに紹介してもらってください。祇園甲部はツテなしでの応募はやめられた方がよいと思います。

一度入ったら、必ず立派に舞妓になって、卒業して頂きたいと思っています。
できれば、ここからご応募された場合は、仕込み中に1・2回は様子を見に行きたいと思っています。

もちろん、あなたの周りは先輩ばかり、お母さんは大事にしてくれても、お姉さんにいじめられることもあるかも知れません。
年の近い、お姉さん・妹との人間関係も簡単ではないと思いますが、これは私にも置屋のお母さんにもどうにも出来ないと思います。どこの世界でも同じですが、花街は女性ばかりの世界です。覚悟はしてください。
  

【資格・適性】


まず、根性、強い忍耐力とどうしても舞妓になりたいという決意が必要です。
京都の舞妓は綺麗で可愛くなければなりません。
あなたにどれほど熱意があろうと、ある程度整ったお顔でなければ舞妓にはなれませんし、助けにはなれません。
派手な美人である必要はありませんが、誰からも可愛いねとか綺麗だねと言われるレベルでないと無理です。
実は舞妓さんがみんな可愛いわけでもありませんが、人気のない舞妓では惨めな思いをするだけなので私は関わりたくありません。

真面目でおとなしいさっぱりした童顔が多分一番向いていると思いますが、洋顔で綺麗な人もいます。
白粉で多少変わりますが、ごまかせない部分もあります。
宮川町の舞妓さんの多くはすっぴんの方が可愛いです。

《保護者の同意》年令に関係なく必要です。18才でも必要です。

《年齢》14・5才、中三(応募時)が中心ですが、置屋さんによって多少違います。
年齢が高くなるほど難しくなります。高卒でも過去数人は採用してはもらいましたし、高二・高三でも不可能とは言えませんが容姿が良くないと可能性はありません。普通には応募自体難しいでしょう。問い合わせの段階で断られることも多いようです。宮川町では20才までに見世だししないといけないので、19才以上での採用はありません。

祇園甲部の組合では高校生の採用はないと言われたそうです。つる居さんは交渉して高一までと・・。

《身長体重》通常150〜160cm程度の募集が多いですが、置屋さんによって差があります。165cm程度まではわずかに可能性だけはありますがかなり難しいだろうと思います。身長が高いと着物をすべて新調するのに費用がかかるので好まれません。実は、170cm超の仕込みさんを入れたこともありますが…
細めの人が多いですがこれも置屋さんの好み次第でしょう。やはり身長cm-体重kgが110以上必要だろうと思います。身長cm-体重kgが105を切っての宮川町での採用はまずないと思います。「これから痩せる」など全くもってお話になりません。「やせてから来い。」としか言い様がありません。
入っても、太ったりすると周り中の人からうるさく言われます。

《容姿(顔)》これも置屋さんの好みおよび人手の過不足によって変わります。
人手が足らなければ敷居は低くなりますが…。
私は舞妓さんは可愛くなければならないと思っているので、可愛い舞妓さんになれる人にだけ入って欲しいと思っています。
舞妓姿をすれば誰でも綺麗と言ってもらえると思っていたら大きな間違いです。白塗りをすれば通常見た目は落ちます。綺麗でも「おぼこさ」(子供っぽさ)がないと舞妓さんにはなれないことがあります。綺麗な舞妓さんは白粉を落としたほうがさらに綺麗です。ほとんどの舞妓さんは髪を下ろして普通の化粧をさせた方がずっと可愛いです。並の容姿であの姿をすると、見られたものではありません。
あまりぱっとしない舞妓さんが、白粉を落とすとかなりの美人だったりします。
祇園甲部は化粧でかなり顔を描くので逆です。
よそでは高卒や綺麗な子は相当いじめられるそうですし、確かに綺麗な仕込みさんはすぐ辞めるような気がします。
宮川町は元々いじめ自体がないようですし、高卒の芸舞妓さんや綺麗なお姉さん達も多いですし、少しくらい綺麗でも目立ちもしません。
宮川町は可愛い舞妓さんが揃っているので、容姿的要求レベルは他よりかなり高いです。
最近はかなりレベルが落ちていましたが…今年から少し回復してくるでしょう。

《芸事》舞、三味線、茶道等の「経験」は採用自体には全く関係ありません。運動・音楽の「素質」は重要です。特に舞はある程度修得できないとお家に帰されます。

《髪》胸上程度。仕込み期間中に伸びるので、ベリーショートでもおそらく大丈夫です。

《視力》コンタクト可、コンタクト使用の芸舞妓さんを最低4人は知っています。


《性格》並ではない強い忍耐力や協調性を要求されます。心遣いが出来る、ちゃんとあいさつが出来る、真面目で優しい人はどこに行っても可愛がられます。宮川町の舞妓さんは、全体的にのんびりおっとりしていて、気の強さを感じさせるような舞妓さんはあまりいません。
逆に甲部や先斗町などはよほど気が強くないとまったく残れないだろうと思います。

団体行動が苦手、不登校、学校生活程度がちゃんと送れないなど、まずお話になりません。学校など花街に比べたら天国です。我慢することが出来ない人の来るところではありません。

《健康・体力》休みも少なく、睡眠時間の少ない、ハードな生活をすることになります。健康で体力がないと持ちません。手などの大きな傷・やけどの跡、アトピーなど、あまり目立つものがあると敬遠されます。非常に強い精神的ストレスに晒されます。

《地域・なまり》舞妓さんは北海道から沖縄まで全国から来られています。地域、なまり、関係ありません。京都出身者は数えるほどです。

残っていくのに一番必要な舞妓さんの資質は、お稽古事に浸り、伝統やしきたりの中で舞妓さんとして生活することが好きなことです。好きでないと残れません。お稽古事が好きでないと辛いことばかりです。

芸事の「経験」は採用には全く関係ありませんが、素質は問題になります。音楽・運動の得意な方が向いています。舞・音楽がダメだと辛い思いをします。

舞妓さんになるためには中学時代に何をするべきか?とか聞かれたら、厳しい運動部に入って心身を鍛えることと答えます。音楽は素質ですが、何か楽器をやっておくとより良いでしょう。舞をするなら宮川町なら若柳流です。入ってから少し楽を出来ます。三味線も同じです。やっておけば、お稽古事が好きかどうかもわかるでしょう。ただし芸が出来ても採用には関係ありません。

心遣いの出来ること、性格や態度も問題ですが、面接程度では見えません。
仕込みの期間を通して、性格・態度や芸の素質も見られることになります。10ヶ月はごまかし切れません。
容姿がなければ採用されず、良い性格・態度、忍耐・根性がなければ残れません。仕込みの期間に切り捨てられます。

私は、入って楽しく過ごせる人だけに入って欲しいと思っています。
人気がなければ楽しくも過ごせません。
  

【応募法】


  なにごとにも耐えて舞妓になるという覚悟があればどうぞ。
採用者の3分の2は仕込み中にやめ、舞妓になっても半分は途中でやめます。

--> ご連絡は、
≪問い合わせ≫からお願いします。★
次年度の採用については7月末を区切りに、紹介・推薦を検討します。

■応募時期
中卒・高卒採用:前年の夏休みまで。
高校中退採用:特に時期なし。
19才以上・高校既卒:舞妓採用の可能性はありません。
面接には保護者の同意が必要です。最低限、置屋さんに一緒に行ってお話を聞いてもらう必要があります。

推薦した方には直接置屋さんと連絡を取っていただき面接等のお約束をしていただきます。
私がお目にかかるのは、採用後か見世だし後になります。
  

【お家の方へ】(お家の方に読んでもらってください)


舞妓になると言うことは、学歴等の幅を相当に狭めることになります。
舞妓を卒業後の道は、狭いかも知れません。
ただ、舞妓であると言うことは、自宅で暮らすより、どこで暮らすより、非常に束縛された厳しい生活を送ります。繁華街を一人でぶらつくことすら許されないような生活です。舞妓を卒業すると言うことは完璧な行儀作法の習得と、相当の忍耐力を持つことの証です。
私が舞妓さんとふれあって一番感じるのは、非常に良く躾られていることです。
国公立・一流有名大学に入れるならそちらの方が良いと思いますが、つまらない大学の、入れるから入った学部を卒業するよりはずっと意味のある資格だと私は思います。
舞妓になったために身を持ち崩すようなことはありませんが、普通の生活で身を持ち崩すような人に舞妓の生活は耐えられません。
短い期間ではあるかも知れませんが、自分に誇りと自信を持って暮らせます。
「うちは京都で舞妓してました。」その誇りは生涯消えません。
誇りを持てる仕事、それほど多くはないと思います。
何かをして失敗したら後悔するかも知れませんがそれは本人の責任ですから消化は出来ます。
何かをさせてもらえなかった恨みというのは、一生消えません。
このような願望は、止めれば止めるほど、それを煽ることになります。
もしお嬢さんが本気で舞妓になりたいとおっしゃったら、話だけは聞いてあげてください。出来ればお茶屋さん・置屋さんに一緒に行って、お母さん(女将)のお話を聞いてください。出来れば一週間ほど仕込みを体験させてあげてください。たいていのお嬢さんはこれでこの世界の厳しさに自分からあきらめてくれます。それが思いとどまらせる一番簡単な方法です。
たとえ、仕込みで入ったとしても、多くのお嬢さんは仕込み時代に挫折します。数ヶ月で帰ってきます。厳しい世界を体験して、お家での生活がどんなに楽なものだったのか気が付かれるでしょう。学年を1年だけ遅れるかも知れませんが、それも勉強です。
ただし舞妓を客に売る屋形も中にはあるので注意は必要です。確実アウトの置屋が何軒もあります。
もし舞妓にまでなってしまったら、その時はあきらめて卒業するまで温かく見守ってあげてください。あなたのお嬢さんは、多少のことではくじけない強い意志を持った、すばらしいお嬢さんなのですから。
平成19年7月  by Docw

【芸妓募集】


ちょっと番外の話です。通常18才以上だと舞妓としては採ってもらえません。童顔ですごく綺麗な方ならあるかもし知れませんが…18才を超えている方なら、よほど綺麗な方でないと無理です。
高卒18才で舞妓になれる人も、芸妓にしかなれない場合もあります。応募者の容姿や置屋さんによって多少違うようです。
健康保険などの問題があるので置屋さんはごまかせません。客は…まあ、何とかなるでしょう。

聞いてみたところ、芸妓からスタートすることは可能だそうです。
特に、三味線等が出来る方は、地方としてすぐにでも仕事が出来るなら、すぐに見世だしも可能だそうです。
地方さんは不足しているようなので、歓迎されるのではないかと思います。
修行の必要性などによって変わってきますが、最初からお花代折半のようにある程度稼げることもあるそうです。
芸妓を作るには衣装その他かなり費用がかかるらしいので、年齢・条件により、年季(義務期間)があると思います。
技術がない=修行が必要だと条件は厳しいと思います。
個々の応募者の年齢・技術等によって条件がかなり変わりそうなので細かいところまでは聞いていません、芸妓希望の方は、置屋さんに聞いてみますのでご相談下さい。

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